「白色に赤色が混ざると…」
雪のように白く美しい７人の女の園“善玉”の中に一人の傷ついた血まみれ男“悪玉”が入る。
女しかいない閉ざされた場所に男が一人入るだけで、ゆっくりと静かに空気が濁り、女の眠っていた感情を揺り起こす……
女の欲望、嫉妬を浮き彫りにし、周囲をかき乱す。
前作『ブリングリング』は出番少ないけどエマ・ワトソンのビッチ役を見られたのが良かったぐらいで、他は△。
本作はソフィア・コッポラ初のサスペンス・スリラーで前作より良いし、より作家性が強い！
マジック・アワーにこだわった撮影も綺麗。
閉鎖された場所に蝋のように白い肌とブロンドの可憐で美しい女たち、水色やアイボリーの淡い色使い、正にソフィアの原点。
ソフィア・コッポラは、映画監督であり映画作家なのでリメイクなのがファンとしては惜しいけど。
ソフィアの儚くガーリーな毒気のある世界観たっぷり。
特に本作はソフィアお得意のセンス抜群の音楽が一切ない！(旦那さんのバンド曲もない)ので、全体的に一定の温度とスリリングな張り詰めた緊張感もある。
ファニー・フェイスのエル・ファニングの女の顔、は
お見事。
女の本性が表情ひとつで解る。
