南北戦争の時期のアメリカ南部。森の中の女性だけの寄宿舎で暮らす七人の女たちの前に、怪我をした北軍の兵士が現れる。イケメンの男性は女性たちの心を掴んでいく。
幻想的な森の中の寄宿舎、光と陰が少女たちの美しさを浮き彫りにし、目線が交差する中に嫉妬を感じさせる。世代の異なる女性たちが美しい景色の中で秩序を守るため、1人の男に対して絶妙な距離感を見せる。
今日の味方は明日の敵、徐々に積み上げられたバランスが崩れ始める。どこまでも絵画のような風景美を大事にした映像の中で、一見穏やかに流れる時間が、より人間の醜い感情をあらわにする。
くらい色彩の中で少女たちはパニックになり、絶対主義の園長が秩序を立て直そうと決断に出る。甘い蜜を吸おうとした女性たちと、それにつけこんでしまった男が招く結果は、ゆっくりと流れてた時間を一気に加速させる。
陰影の中で浮かび上がる華麗な女性たちの美しさは、時に残酷でしたたかである。
