このレビューはネタバレを含みます
何処までも続く荒れた荒野を
一台の車が走り抜ける
枯れた草花の脇をタイヤを軋ませ
埃を被る古い車のボンネット
忘れられ寂れた街を目指す
冴えない表情のふたりの男
物悲しさの演出としてこれ以上ない風景を眺め暗澹とした気持ちになる
物凄く地味な無彩色で
乾いた作品でした
でもできればこの荒れた土地を大きいスクリーンで見たかった
解決までに至らないお話が
ズシリと胸に重りを残すのだ
あの後
テキサスレンジャーを引退した
ジェフ・ブリッジスは
どうしたんだろう
友達になったんだろうか
それとも……
自分の不甲斐なさを一番知っている兄は弟の為に勝負に出た
決して勝てる見込みなど
皆無だとしても
弟がその想いを飲み込んで全てを
達観した透き通る瞳で
皺に囲まれた深い色の瞳を窺う
エンドロールは流れても
実はこの闘いはまだ始まったばかりなのだ