『貧乏という病気』
(劇中)
テイラー・シェリダン脚本作品。
ウィンドリバー、ボーダーラインが素晴らしく、
アメリカ辺境の状況を描いた作品群みたいで、
最後の1作を鑑賞しました。
兄弟が銀行強盗を繰り返し、
それをジェフブリッジス演じるレンジャーが追うという追走劇。
シンプルな構造ですが、
上記の作品もそうですが、その奥の、社会の闇を描く。
この兄弟がなぜ犯罪に手を染めるまでに至ったのか。
それは社会そのものの状況が、否応なく関わってくる。
犯罪だけを切り取ってしまえば、彼らの行動は肯定できないですが、
そのようにして犯罪に手を染めるしかできない、
貧しさから逃れるためにはそうするしかない、社会の現状にこそ問題があったりします。
自分も今は普通に生活できていますが、
決して裕福な家ではなかったので、このお話はなんとなく他人事ではありませんでした。
クリス・パイン演じる弟が言うセリフ。
「貧乏という病気」
重たいセリフですが、なかなかに響きました。
逃れたいと思っていても、それは世代を越え、追いかけてくる。
まさに、病気のように。
最新の話題作、パラサイトにもこういったものが入っていたり。
どこの国にも、こういった現状があるのかと思うと、気が滅入りそうになりますが…
ただ、現状はこうかもしれませんが、
自分としては、貧しさの中でも、心豊かに生活はできると信じている人間ですので、
心の豊かさ、自由というものを、常に持ち続けることができるのであるならば、
どんな状況でも乗り越えて行ける、しなやかな精神の強さになるのでしょう。
お金は大事であることには変わりはありませんが、
自分の心の豊かさ、充足度を絶対的に決める要因にはならないということです。
お金に囚われず、豊かに生きている周りの達人を参考に、自分も、豊かに、自由に生活していきたい。
そんなことを、この作品が描く「貧乏」、「お金」、「困窮」の内容から感じたことをまとめました。
脱線失礼いたしました!
重めの内容になってしまいましたが、読んでいただいた方、ありがとうございます!