ENDO

丘のENDOのレビュー・感想・評価

(1965年製作の映画)
4.5
兵士の更生と称して人口の『丘』を奴隷のように登らせる曹長とその部下。耐えて耐えて耐えまくった末の結末。コネリー渾身の叫びが耳にこびりつく。黒人差別を何の臆面もなく披露し恫喝のみで世渡りしてきたウィルソンの揺るぎないクズぶりに震える。執拗に長回しされる無意味な訓練の冗長さがこの映画の強度を確かなものにしている。オジー・デイヴィスのパンイチになってからの暴走ぶりにこちらも溜飲が下がる。唯一良心的なハリスが夜間孤独に『丘』を登り降りする後ろ姿に涙。声高に叫び捲し立てられる抑圧に思考を奪われて魂が殺されることで狂気の淵で揺らぐ囚人たち。他人事じゃない。THE ENDからのTHE HILLへの移行に置いてけぼりを喰らう。
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