木野エルゴ

ファイアーボールの木野エルゴのレビュー・感想・評価

ファイアーボール(2009年製作の映画)
1.6
暴力事件を起こしまくってるお騒がせアメフトプレイヤーのドレイブンが留置所の火災に巻き込まれ、体温が異常上昇し炎を生み出せる超能力を手に入れた。ドレイブンは怒りに任せて次々と爆発事件を引き起こす。連邦捜査官リーと火災調査官エヴァはドレイブンを止めるためにドレイブンの最終目的地、原子力発電所に向かう。

いろんな要素がアンバランスな印象でB級映画と言わざるを得ない。

主人公のリーは連邦捜査官なのに捜査してる感じが全くない。事件現場を踏み荒らしてるだけ。そしてとにかくよく喋る。途中でいきなり自分語りを始めたり、ファンだったのかドレイブンの過去を語り出したりして、私情でここに来たのかという感じ。

相方のエヴァもよく喋るが、こちらは自然発火や火が発生する原因をひたすら解説している。たぶん作品にリアリティを与えたいからだと思う。父親の後を引き継いだとか、同僚の隊長と上手くいってない(隊長はツンデレ)とか、設定はあるけどいまいち使いきれてない。

原子力発電所の炉心の運転停止方法とか、土が溶けてガラス化するとか(多分)ある程度詳しく作ってるにも関わらず、悲しいかな一番重要なCGがしょぼい。他は多少荒削りでもそこはちゃんと作って欲しかった。そしてラストのアクションも正直言葉を失うくらい微妙だった。確かにイアン・サマーハルダーはアクション俳優じゃないけど、もうちょっと何とかならなかったのか。

散々disってるけど、面白くなかったかと言われるとそうでもなく、このチグハグさを楽しむための映画だと思えば割と好きだったりする。
木野エルゴ

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