すーさん

ブレードランナー 2049のすーさんのネタバレレビュー・内容・結末

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

前作、ブレードランナーを見ないでの視聴。

荒廃した人っけのないLAの街に高圧的にそびえるロサンゼルス警察署からディストピア感が溢れ出ていました、、、

ライアン・ゴズリング演じるKの機械的な所作の中で目や口の些細な動きから滲み出る戸惑いや不安の感情は、音の構成数の少ないBGMと合間って、謎に迫る緊張感を生み出してましたネ
ラ・ラ・ランドを演じたとは思えないほどキャラが変わりすぎてて俳優さんすごいな〜って感じでした!


個人的には物語の最後にKの取ったデッカードの救出、という行動に共感ができました。


Kは自分が世界を変えうる特別な存在ではなかったとわかってもなお、自己犠牲をしてまで、特別な存在であるものを守り、次の時代へ繋ぎ止め、穏やかな表情でその役目を終えていきました。

自分が世界の中で特別になれなくても特別な存在を「奇跡」として信じ、そのもののために自分の役割を果たす。

自分を特別だと自己肯定していたKは、最後他人を助ける役目を通して自分のアイデンティティを得ることで救われたのでしょうか。


本作では序盤のネクサス8型の死から、多くの人物が死ぬ訳ですが、どう生きるか?よりもどう死んでいくか?という問いに対して、
「人を繋いでいくこと」というかっこいい答えを出している気がしてなりません。
すーさん

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