噛む力がまるでない

ブレードランナー 2049の噛む力がまるでないのネタバレレビュー・内容・結末

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

クラシックの続編を21世紀に作ったりすると、撮影技術が格段に上がってるから「続きだけど何か世界が違う」って印象を受けることが多いじゃないですか。
でもこれはそれがほとんどなかった。あー30年後の話なんだな、とすんなり入り込めました。って、これは前作をほめるべきなのかしら。

個人的にはヴィルヌーヴの新作を観に行く感覚で、実際すごくヴィルヌーヴヴィルヌーヴしてて(特にクライマックスの地味な感じとラストの引き!)、3時間はさすがに長かったけど興味深く楽しく観れました。疲れるけど。

デッカードで言えば、安らぎを一度手にして失って、30年経ってようやく手にできた。たどり着いた。「娘さん、見つかりました」のラストにはしんみり。でも基本何もしていないし、やっぱ弱い。

Kで言うと、ラストでデッカードに「俺は君にとって何だ?」と聞かれますよね。でも何も答えず、娘の元へと彼を送り出す。
自分は何者なのか。その問いにもがきつつ絶望しつつ、最後は「やるべきことをやるだけ」と信念(というか意地)を持って行動する姿はとてもカッコよかった。だから満身創痍で横たわる姿、わたしには満足げに映りました。
ライアン・ゴズリング、ますます好きになったなあ。

とにかく印象的なシーンだらけのこの映画。
ジョイちゃん売ってくれ! 買う!