ぶちょおファンク

ブレードランナー 2049のぶちょおファンクのネタバレレビュー・内容・結末

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

序盤★4 中盤★3 終盤★3
(スコア★3)

前作は詩的台詞が印象的だったのに対し、
本作は言葉ではなく逆に映像詩で語りかけ、
その画面はまるで一枚の絵画を観てるようで実に美しく、
前作へのオマージュとして使われる音楽や演出も粋で愛が感じられ素晴らしかった。
これらのアプローチは続編として間違っていない。
いやむしろ大正解である。

ただし脚本と設定が良い意味でも悪い意味でも曖昧すぎ、
個人的にこの曖昧さは好きではなかったし、
分かりやすいドンデンもあるけど、
なが〜い前フリの割に後半イマイチ盛り上がらない。
特にKとラヴのアクションなんてもうどうでもいいレベルで、
愛の復讐なのにこれっぽっちも爽快感も哀愁もなく、
これがこの監督のアクションシーンでの手腕、センスなんでしょうね。
そしてKのラストシーンでは逆に説明しすぎなカットを入れたのは無粋で、
あのシーンこそ『曖昧にすることでの美』があるのに。。。

面白くない訳ではない。
駄作の続編でも決してない。
頑張ってるそこそこ面白い続編って印象です。

映像美は『エクス・マキナ』の方がインパクトはあったかな。

やはりヴィルヌーヴ監督とはセンス合わんのが確定した!

2017年277本目


2019年341本目(再見)

序盤★3.5 中盤★3.5 終盤★3.5

「時には誰かを愛するなら
他人でいたほうがいい」

劇場公開時の初見は
期待から少し物足らなさを感じましたが(★3)、
改めて観直すと大変に面白かった!(笑

Kを“奇蹟の子”とするミスリード、
たとえばガスは折り紙で“羊”を作りKの前に出しますが、
それは“神の子”を象徴もするし、
“アンドロイドは電気羊の夢を見るか?”も意味し、
観客は「Kはどっちなんだろう?」っと考えを巡らす。

そして“木馬のおもちゃの記憶”、
施設の“男の子は坊主”なのに
Kはなぜ坊主ではないのか?
それは奇蹟の子だから許された?
っと自分なんかは思っていましたが…?!!😅

誰もが自分を“特別”な存在だと思い込んでいて、
それがいつしか“思い違い”なんだと知る哀しさ…。🥺

面白かったけどやっぱ初見から気になるのは、
物語の根幹“デッカードをヒトとして続編”で、
デッカードのつまりはレプリカントの基となったヒトでやって欲しかったし、
Kのラストシーンでの“傷口を見る”は
説明過多でいらん…!