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ブレードランナー 2049のkrishnaのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.9
素直に観るのか?深読みするべきなのか?意図的な言葉やシーンなのか?ただミスリードさせる為の解も無い動作や道具なのか?
ちょっと凄いわ。



映像はどこから観ても美しく、一枚の絵のよう。音楽と合わせて一つ一つのシーンをじっくり観せる。そのぶん時間も長くなるけど飽きない。

今では誰も持たない写真がキーになってることや、電脳世界はかなり進んでいるのに生活環境はレトロなのは、ある意味前作を踏襲していて素晴らしい。
看板にアタリやパンナムが有るのも笑えた。(SONYもでっかく有るのは皮肉かな)

チャプターと言うか、場面転換ごとに同系色のカラーで統一しているのも素晴らしい。

ストーリーとしては、考えがまとまらない。
個人的には全てに意味があると捉えている。だから膨大なメタファーがちりばめられており一つ一つ理解しないと解が得られないも思う。


以下ネタバレです。

単純に捉えると、レプリカントが子供を産んだかもしれない事件を調査をするうちに、主人公が、レプリカントを作った人間とレプリカントの対決に巻き込まれたって話。ただ、それだけじゃ無く深い(と信じてる)。


前作の影響があるシーンではリドリースコットの好きな雨を降らせ、独自の世界観を出すところでは乾燥した感じを、最後を含めて重要なところでは雪を降らせているのかなって感じた。天候にも意味があるのかも。

本作では最初からレプリカントの立場から描いている。
もしかしたら登場人物は全てレプリカントかもしれないと取れなくもない。女上司はレプリカント。人間だと思われるウォレスもほぼレプリカントなのでは?
見ていると何を争っているのか分からなくなる。

で、実は実体のないAIであるジョイが一番人間らしい。アンテナを折って端末に閉じこもるとこを指示すること、壊される事を理解しているのも人間らしいし、壊される前に好きなことを伝えること、死と言うか消失への対応がAIとは思えない。

で、実はラブが、デッカードの子供なんではないかと思ってる。
そして、最後、デッカードを連れて何処に向かおうとしていたのか?
そもそもデッカード自身、子供に産まれてから会ってない事をレプリカント側は知っているのに、デッカードを殺す為にKを差し向けて狙う意味が分からない。

リスレン?レスリン?免疫不全の女博士がデッカードの子供とは思えない。あえてKがデッカードに嘘を付いたのでは?それに孤児院の記憶は本当に女のものだったのか?Kは誰の記憶を移植されたのか?ウォレスの記憶のような気がする。レプリカント製作でレイチェルの目の色を間違えるわけがない。

ウォレスはKを使って何をしたかったのか?


まとまらない。もう一回観ないとな。
krishna

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