エソラゴト

ブレードランナー 2049のエソラゴトのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
-
1回目:Tジョイプリンス品川 IMAX 3D
2回目:シアタス調布 ULTIRA 2D

前回、公開初日初回の鑑賞では全身に力が入り過ぎた為か、「あのブレードランナーの続編を観た!」という達成感と「正統な続編で良かった!」という安心感しか正直感じませんでした。

その後、それまで封印して来たネットやメディア等の情報や論評を一通り目を通してみるとやはり予想通り賛否両論の嵐…。2回目の今回は心も落ち着き楽な気持ちで臨む事が出来ました。

1回目は主人公Kに尽くすAI、"Joi"の健気さキュートさに心奪われましたが、2回目の鑑賞では"Luv"の名前通りの一途さ力強さ美しさに目が釘付けでした。

個人的には『ブレードランナー』の真の主人公はロイ・バッティだと思っています。人造人間(レプリカント)でありながら人間以上の感性や知性を持ち、仲間を思いやり、父(創造主)に思いを馳せ、また自身の「死」に恐怖する。そしてその「死」と対峙し「生」への悟りの境地に達するー。

前作では描写の少なかったロイのそういった素性や思考を今作ではKに落とし込み増幅させて2時間40分に詰め込んだ作品だと感じました。だからこそ "Tears in snow"では涙せずにはおれませんでした。

そして先月予約していたメイキング本が漸く手元に届きました。

メイキング本はほぼB4サイズ、220ページ強の大型本で見応え十二分。ただ輸入版の為、当然全文英語表記…。写真が殆どなので気にはなりませんが、やっぱり日本語版を出して欲しかったのは正直なところ(『エイリアン コヴェナント』は2冊も出てたのに…)

ロスのあの街並みを前作同様にミニチュアで造られていたのには驚愕。あまりに精巧過ぎて本編ではCGにしか見えない!そんなところからも前作へのリスペクトを感じました。