たいてぃー

ブレードランナー 2049のたいてぃーのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.5
空飛ぶ自動車内に「内服薬」の文字の紙袋。屋上の大文字が「メビウス・アパート」。街の雑踏に「酒」「うどん」「カラオケ」の看板、コンピューターの回答が日本語だったり。前作もそうだったけど、監督が代わっても日本への愛着は変わらないんだよね。
冒頭で出てくるグリーンアイが、本作の時代2049年を見つめる。グリーンアイは後半でも出てくる。その後のKと旧レプリカントとの格闘シーン。このあたりの進行のさせ方は、上手い。
でも、このあとのAIが出てきて、哲学的な語りは、どうも馴染まない、長々やる必要があるのか。AI役の女優は良かったが。映像が暗く、壮大だけど耳障りな音楽は、嫌悪感あり。この音楽担当は、この監督と度々タッグを組む、ヨハン・ヨハンソン。
主演のライアン・ゴズリングが渋い。ミュージカルやコメディも悪くはないが、こんな役(実直だけど何か内に秘めていそうな)が似合う。
ストーリーが盛り上がるのは、デッカードが登場してからか。その時に出てくるのは、あのピストル。通称デッカードブラスター、留之助商店製。こんなアイテムにこだわるのもニクい。
前作のラストは、謎を呼んだ後にエンドロールでヴァンゲリスの名曲が流れ、色々と考えさせられたが、爽快感もあったと記憶している。
でも、今作はどうなの?エンドロールまで音楽が重たい。ラストは、この後はどうなるのって、続編を感じさせるし。前作からの謎は解決してないし。やっぱり不満が残るんだよね。続編があるなら、観てみたいとは思うが・・・。