龍じん

ブレードランナー 2049の龍じんのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.0
レイトショーで鑑賞。

当時興奮をもって絶賛された未来都市の閉塞感や虚無感はうまく雰囲気が出ていたと思う。だけどやはりというか前作観た時に受けた圧倒的な衝撃は受けようも無かったかな。なんかCGが綺麗すぎて無印版にあったアナログの猥雑さみたいなエネルギーが画面から抜け落ちちゃってた感じがしました。

主人公Kは心的空洞のあるレプリカント像をライアン・ゴズリングが好演。…が、他の各キャラクターの行動がいまひとつ合理的理由に欠け共感出来ませんでした。無印版におけるバッティ(ルドガー・ハウアー)の様な主役食い級に魅力のあるキャラがいなかったのも残念。一番感情移入してしまったのが人間でもレプリカントでもなくVR+AIのジョイだったというwwwあえて両者を主人公の拠り所に置かない事によりKの孤独感を際立たせていたのかも?

人造人間の自我と葛藤というもはや手垢のついた題材を作品化する場合、前提として『ブレードランナー』の世界観とは全く違う切り口で作らなければ二番煎じと見なされてしまう。サイバーパンクという単語が廃れて久しいけれども、『ブレードランナー』の世界観に浸りたければ『ブレードランナー』を観るしかない。『ブレードランナー』好きの為の映画かなと。

アナ・デ・アルマスのジョイが超かわいい。エモーターっていくらすんのかなぁ?人目も気にせず連れ回しちゃうよw
龍じん

龍じん