とりん

ブレードランナー 2049のとりんのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
4.3
35年という月日が流れれば当然いろんなものが進化してくるが、何もかも進化している
なんども企画が上がっては潰れてた気がするし、今更続編なんて作らなくてもなんて声もあったと思うけど、そんな不安も払拭させてくれるくらいの出来だった
前作もド派手なアクションとかは特になく、人間とはなんなのかといったようなドラマ性を重視していた
今回はさらに濃厚な内容が繰り広げられるし、ここまで練り上げた作品をよく作れると思う

そんなにストーリーの前情報すら知らない、明かされていなかったので、そもそもライアン・ゴズリング扮する捜査官Kがレプリカントという設定に序盤から驚いた
そして最初に明らかになるさらなる驚愕的な事実はレプリカントから子どもが生まれたということだ
"お前たち新型は奇跡が起きることも知らない"
まさに生命の誕生が奇跡と言っていることに他ならない
それと相反するようにレプリカントを製造する時も生命の誕生という、誕生日おめでとうと言ったり、こういう微妙なところのシンクロも仕掛けだと思う
人間性が強くなりすぎて生産が中止になった旧型レプリカント、もはや人間との境目がない
作られた人間だとはいえ、レプリカントと人間で何が違うのか
これは前作でも少しテーマになっていた部分でもあると思う
新型のレプリカントであるKは命令に背くことなく従順に任務をこなしていたが、レプリカントから生まれてきた子どもを探している途中で、自分の記憶に疑問を抱き、徐々に人間性が生まれていく
嘘もつき、命令に背き、自らの意思で真実を追求していくのだ
大義

現実世界から約30年後の世界、近未来を描くときはどれほど未来になってるのかと想像しながら上手い具合に描いていくと思う
前作の描かれていた世界は現実2年後の時代であり、当時は約40年後の世界を描いていたことになるがそこに近づけただろうか
もちろん辿り着いてない部分もあれば、それを超えている部分をもあると思う
今回も実際にくる30年後にどこまで現実化されてるだろうか
レプリカント並みの人造人間作成は間違いなくできるだろうし、空飛ぶ車も試作はできているからきっと完成してるだろう

今作の見所は作り込まれた世界観やストーリーにもあるが、個人的には圧倒的な映像と演出と音楽だと思う
通常上映を観たのだけれど、IMAXかと思わせるくらい音響すごかった、臨場感かなりあった
映像に関しては、擬似恋人のあのホログラム具合が凄すぎて、どう撮影しているのか気になって仕方ない
実際の人間と重ねてる部分も、あまりの凄さに笑いでたほど
撮影監督が凄いとは聞いていたけど、ここまで凄いとは
撮影監督はドゥニ監督のボーダーラインでも共作したロジャー・ディーキンス撮影監督、ぜひ覚えておきたい
それほど演出ハンパない
ドゥニ・ビルヌーブ監督の魅せ方ももちろん素晴らしいし、リドリー・スコット監督の意思を継ぎ、そこからまた新しいものを作り出してる