このレビューはネタバレを含みます
三時間という長丁場なのを忘れるくらい没入感の強い素晴らしい映画。
一番好きなシーンはジョイと同期したレプリの娼婦がKとセックスするシーンです。ジョーとジョイが愛を育もうとするけど、娼婦と動きが合わずに腕が同期したホログラムの枠から外れまくってるのが本当に良かった。ジョイが頰に手をやったりするのは愛を感じる行為なのにその全てが虚構にしか過ぎない、っていうのが完全にツボでした。
そしてジョイが破壊された後に街で見かけたデカイ広告のジョイが「ビッグジョー」と呼びかける。Kに与えられた名前も、結局はプログラムされたものでしか無いという現実にKと共に打ちのめされました。この一連の流れが本当に好きです。
そういえば署長はKを文字通り命懸けで守ったりしていたけどやっぱりKを愛していたんだろうなぁ。でもKはそれに気づいていたのか、気づいていなかったのかでまた印象が変わってくるなぁ。そこんところ、どこがで言及して欲しいですね。
あと、Kが何を思って死んだのかが気になりますね。ジョイを失い、ブレードランナーというアイデンティティを失い、奇跡の子という夢も破れ、それでもKは殺せと言われたデッカードを命を捨ててまで助けたわけじゃ無いですか。もはやなんの縁もないのに。
まぁジョイのくだりで覚悟ができたとも解釈できますが。
デッカードにも言われてましたけどKにとってデッカードはなんだったんでしょうね。そしてKの中に最後に残ったのはなんだったんだろう。最後にKは自分の選択をして、その結果に満足できたんだろうか。
DVDがでたらまた見たいと思います。正直前作より好き…(小声)