未島夏

ブレードランナー 2049の未島夏のレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
4.0
前作から通してレプリカントが誕生してしまった「過ち」の渦中であり、かつ例え「過ち」の存在であっても人と変わらず「血」を通わせるレプリカントの切望が、降りしきる酸性雨に混在する。

今作はKの存在を通し、レプリカントが生を受けた存在として継承や体裁に葛藤する姿をさらに接写する事で、人とレプリカントの関係における「血」の違いを痛切に現す。

美しくもやり切れないラストの退行的な感慨に打ちひしがれる。
未島夏

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