抱きしめ亭トゥナイト

ブレードランナー 2049の抱きしめ亭トゥナイトのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
4.5
稲川淳二だったら「悲惨だな悲惨だな悲惨だなー」と言ってしまうほどひたすら気の毒な目に遭うライアン・ゴズリング演じるK。
まさにロボット刑事Kであり、人造人間キカイダー。
つまり稲川淳二版キカイダー。

このキカイダー(=ピノキオ)君が、善と悪ならぬ、“虚と実”に翻弄されるわけです。
後世に決定的な影響を残した前作により生まれた数多のフォロワー達が描いた『虚構と現実の境界が曖昧』な世界に対し、『いや虚構は虚構、現実は現実なんだよ』との回答も見事。

余韻と行間を残す、真に「正しい」続編。
また何度も観ることになりそうです。