そらになるらむ

ブレードランナー 2049のそらになるらむのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.5
「誰が記憶を作るの?」

レプリカントのKは「本物の男」になることを望み、AIホログラムのジョイは「本物の女」になることに憧れる。
彼らはみな、「人間より人間らしく」ありたい、と願っている。何とも切なくて、やりきれない気分になる。

「長年、あの日のことを思い続け、完璧な記憶に酔いしれる」



前作は、頽廃や渾沌の2019年の情景だったけど、本作では、荒涼や静謐のイメージで2049年が描かれていて、だいぶ世界観が違う。

大切なシーンで静かに雪が降る。プリズナーズと同じだ。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のこういう細かな描写は好き。

とても心を揺さぶる物語なのに、表現が難しくてもったいない。二度観てやっと全容を理解できた。もう少しだけ分かりやすくできないものか。