アルパカーキ

ブレードランナー 2049のアルパカーキのネタバレレビュー・内容・結末

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

公開時父親と映画館で鑑賞したが、また観たくなったのでブルーレイを購入し鑑賞。

正直映画館で観た時はそんなにグッと来ず、いまいちと言った印象だった。でも今回ネタを知っている状態で落ち着いてみたらすごく良かった、、。

まず、これは映画館で鑑賞した時も思ったが、画と音楽がすごい!!だだっ広い背景にポツンと物体がある寂しげな感じとか、未来の暗く、荒廃したロスの描写とか。(スピナーかっこいい!ジョーのコートかっこいい!)
それに加えて体にビリビリくる重低音のBGM!!

全てアート風というかそのシーンだけを切り取っても絵になるのでお話がゆっくりでも観てて飽きない。あと、個人的にとてつもないデカさの建造物とかが好みで、この作品にはそれがいっぱい出てきて興奮する。

映画館で観た時はストーリーを追うことに集中してたからそこらへんのアートな部分を見る余裕が無かったのかもしれない。

しかし、改めて観るとこの作品はストーリーを楽しむのでは無くて、レプリカントとしてのジョーの苦悩や葛藤をゴズリングの演技とさっき言ったアートな世界館で存分に堪能する方が合っていると個人的には思う。確かにお話も面白いんだけど、なんかこれから始まる物語の序章って感じが否めない。最後なんかまるでフォースの覚醒みたいに「出会って終わり」だからね。これから始まるデッカードとあの娘率いるレプリカント革命軍が人類に宣戦布告!!!って言うお話に比べたら今回の話はすごくちっぽけ。

でもお話がジョーにスポットライトを当てた小さな物語だからこそとてつもなく切ないし、泣ける。自分が奇跡の子供じゃないと薄々わかっていてもより人間らしく生きたい!っていう気持ちが随所で現れてて本当に不憫だ。特にジョイとの会話シーンでは「ジョーが聞きたいことだけ」を話しているんだ、これはジョーの心が言っているんだって思うと余計切なくなる。

他人にオススメはしないけど時々見返して大切にしたい一本。

それにしてもライアンゴズリングすごい。ララランド、ファーストマンとチャゼルに気に入られるのもわかる。