このレビューはネタバレを含みます
ミシェル ウィリアムズとジュリアン ムーアが出てるとなれば、見ない訳にはいかない。それが仇となった。
内容を何も知らないで観たのだが、肝心のミシェル ウィリアムズがすでに死んでいる。冒頭の回想シーン以降ほとんど登場しない。ジュリアン ムーアも終盤以外は、ちょい役でしかない。終盤でようやく登場するが、生まれつき耳が聞こえず話せない役。ここまで来るとキャスト詐欺と文句を言いたくなる。ただ、話せなくとも良い演技をするんだ、これが。ミシェル ウィリアムズも素敵。
一昔前の少年と、さらに前の少女の物語が交互に展開される構成。少女のシーンは白黒映像で、効果音やBGM以外の音が無い。耳の聞こえない少女の視点を表現している訳だが、これが見ていてストレス。他のキャラが話していても、ただの口パクで何を言っているのか分からない。当時の映画に似せているのであろうが、演技も効果音も古臭い。
少年のシーンはカラーだ。古い本を見つけ読もうとしたら停電。嵐の中、懐中電灯で本を読む。これは、ネバーエンディングストーリーか!ファンタジーなのか?と思わせておいて、落雷により感電、耳が聞こえなくなる。少年のコーナーは、周りの音があるパターンと無いパターンが混ざっている。会話のシーンは少ない。
どちらのストーリーも筆談が多用される上に会話があまり無い。当然、間延びが凄い。少年少女の心理が見えて来ない。見ていて苦痛を感じるレベル。
少年も少女も「よし、ニューヨークに行こう」と家出するのがよく分からない。しかも、同じ博物館に引き寄せられて行く。何だか違和感。
終盤に、2つの物語が交わる部分を説明してくれるシーンがある。これがまた大変。紙細工で再現しているのかな。人間の顔は、何と言うかミラーみたいな枠に写真をハメた風。変わったことをしたかったのか、子供向けなのか不明だが、これじゃない感が凄い。
パンフレットを読んだが、原作のあらすじの部分でガックリ。全然伝わって来なかったんだけど。
少女役の子は、意思の強そうな顔立ちと雰囲気が良い。実際に耳が聞こえないようだ。
AC/DCのサンダーストラックを流してくれたらプラス2点あげたのだが。