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ワンダーストラックのskm818のネタバレレビュー・内容・結末

ワンダーストラック(2017年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

違う時代の少年少女が時空を超えて出会う式のファンタジーかと思ってたらぜんぜん違うやんけ。出会ってるんだけど、そういうファンタジーじゃない。物理法則に反することはほぼ出てこない。落雷が電話線伝って直撃するとかあるんかいなとは思うけど。思い込みで暴走する系の話でもない。あの女優は正しくローズの母だった。
書店にたどり着いて以降の種明かしは、まあそうだろうなというよくあるアレで、だからなんだという話ではあるんだけど、ただこの話、ある種の人には見てて楽しい画面なんだよなあ。博物館、美術館、古本屋、図書館員、自然史、ジオラマ、古い本…こういうのが好きな人な。そしてかわいい男の子の友情。あのジェイミーを連れていた白人の男はステップパパか何かなのか?
すごいなあと思うのは、50年前にそこにあった展示物が、ベンの時代にもそこにあったということで、欧米の映画における物事のこういう使い方ほんと好き。逆に日本でこういう使い方のできるアイテムって何があるんだろう。法隆寺か?
ローズの兄が、よくある訪ねてきた妹を邪険にする系の奴じゃなくて、妹のことを本当に可愛がっていて、50年後も仲良くしているという展開もとてもよかった。
主要人物が皆耳が聞こえない設定だったりミネソタから出てきた白人少年に偶然できた友人がクィーンズに住むアフリカ系だったりするのは今風の設定だと思う。だってこれ主人公の耳が聞こえない設定である必要全然ないもんな。だからいいんだよ。
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