J

ワンダーストラックのJのレビュー・感想・評価

ワンダーストラック(2017年製作の映画)
3.6
・物語★★★
・配役★★★★
・演出★★★
・映像★★★★
・音楽★★★★

異なる時代の少年少女が繰り広げる、小さな冒険譚👭
同時進行で紡がれるふたつの物語は、やがてひとつの結末に着地します。

『ヒューゴの不思議な発明』の原作者とあってファンタジー色が強いものと想像していましたが、意外にも現実的要素の濃い作品でした。

それだけに、結末の意外性や感動には、少し物足りないものがあったかな…

でも、本作の真の魅力は、ストーリーの場外にこそあるのかも知れません。
1977年が舞台の少年ベンのパートでは、70年代ニューヨークのファッションや音楽が生き生きと描かれています。
一方、1927年が舞台の少女ローズのパートはモノクロサイレントで演出。まさに『アーティスト』さながら、サイレント映画からトーキー映画への過渡期における独特の高揚と哀愁を味わえます。

鑑賞後は無性に、博物館に行きたくなりますよ!

*************************************
(※以下、ネタバレあり⚠️)

本作のテーマは、『リメンバー·ミー』さながら、“家族”なのかも知れません。

また、作品全体を通して、根底から溢れる“古き良き映画のチカラ”を感じます。

まさに、感動作となりうる下地はバッチリ!

ただ、あの“左利き”をあえて見せる演出など、ところどころに散りばめられたヒントが、むしろ結末の意外性を奪ってしまったような気がして…。
その意味では、少し残念な印象は拭えません。

*************************************
劇場用パンフ★★★★
全26ページ。
劇中に登場するキーアイテムである一冊の本📘
これを模した装丁が嬉しいですね!キタ(・∀・)コレ
インタビューやプロダクションノートなども丁寧で深く、内容も充実です。
中でも、自らも聴覚障害を持ち、聾俳優の提唱者になることを目標にしているというローズ役のM.シモンズちゃんに関する記述は印象的。
「聾であることは誇りだ」なんて、あの歳でなかなか言えることではありませんよね。今後の活躍が楽しみです«٩(*´ ꒳ `*)۶»フレーフレー♪︎
J

J