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マレフィセント2のumihayatoのレビュー・感想・評価

マレフィセント2(2019年製作の映画)
5.0
前作では
「誰かの都合のいいように善悪が決められ、後世に伝わる話でさえ、事実とは異なった話が伝えられる」
ということが語られました

前作との繋がりで今作語られるのは
「事実を改竄するのはどんな人間か」
ということです

国家主義
民族主義
利己主義
レイシズム
これらを掲げ
それを「国や人間の為」だと大きく主張し
歩み寄りや理解と共生などの精神の無い人間達は確かにいて、その知性の低さは見るに耐えますが、現実にも誰もがそんな人間に騙されやすいのが問題です。

人間は繰り返し利己的な過ちを犯すもの
そして憎しみの連鎖で争いを繰り返す
戦争とその後の国家間の絶えない対立もそうです。
それを繰り返さない為には何が必要か

ユダヤ人の有識者は言います
「ヒトラーの経済政策でドイツが復活したのは紛れもない事実で、それまで否定はしない。ホロコーストを誰がどう評価するかについても、その人の考えを弾圧したり撤回を求めたりはしない。しかし、絶対に許せないのは、ホロコーストの事実を曲げることです。毒ガス室や虐殺は幻想だと主張する連中は決して許せない。」

歴史の事実が誰かの利己的な目的で改竄されることによって、後の世代にも不要な誤解や軋轢、分断が生まれ
それが憎しみになってまた争いの歴史を繰り返してしまうのだと思います


憎しみの連鎖こそが
この世界に存在する呪いの針です
そしてやはりその呪いを解けるのは
決して利己的ではない真実の愛だと思います
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