モウドクウサギ

カフェ・ソサエティのモウドクウサギのレビュー・感想・評価

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)
3.7
台詞多く、軽やかなジャズが流れ、ぽんぽん展開し全く退屈しない。煌びやかだが嫌味がなく、ポップで親しみやすい。物語の展開や決着から、ララランドに似ているが、チャゼルは30代、こっちはアレン80歳!年代も大きく離れた各監督の視点が比べられて面白い。ララランドは別れのぐずつくシーンが個人的に苦手だったので、ドライで明るいこっちの方が好感が持てる。恋人がいるヴォニーに、ごりごり攻めるボビーに愕然とするが、時代性?土地柄?いや、ウッディ・アレンか!と膝を打つ。フィルはきちんと「俺の女なんで手を出すな」と言っとけ、いや、ヴォニーも爛れた関係ですとキチンと言っとけと思ったりするが、まぁ、それじゃあ面白くならないよね、と言う…。苦汁をバネに変え、快活に奮闘するボビーや、それを取り巻くチョット変な家族たちもコミカルで良い。96分とタイトでスピーディー、でもシッカリ中身が詰まっており十分見応えがある。数多あるウッデ・アレン作の中でも、かなりの良作ではなかろうか?