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カフェ・ソサエティのkunicoのレビュー・感想・評価

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)
4.0
なんっってビターでなんっってオシャレな映画なの!!!!!

失恋男をジメッと描かない、女々しさをかなぐり捨てた主人公の成長があるが故に、全く後ろ向きではない恋の物語。

「ララランド」で私が苦手なのは、あの語り過ぎてしまった回想シーンなんだ!と気が付いた。
この映画のラストよ、胸掻きむしりたい位の衝撃で一瞬にして撃ち抜かれた。
途方のない喪失感の先は己で想像しろと、何十年にも渡って映画を作り続けて来たウディ・アレンにだからこそ「やられても仕方ねえな」と思える放り投げられ具合だった。

一貫して描かれているのは若き日の後悔が残るある恋愛なんだけど、映画全体が重くならないように、あくまでコメディとして作り込まれているので名画座でも笑いが絶えない。

久々にドン!!!ときた映画だった。
アイゼンバーグの新たな代表作なのは間違いない。
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