ゆき

ありがとう、トニ・エルドマンのゆきのレビュー・感想・評価

3.8
何のために生きる?

いたずら好きの父と頭の中は仕事だらけの娘。愛犬の死をきっかけに正反対のふたりは少しづつ「親子」になっていく。

なんとも静かに時を刻む長編映画なんでしょうか。
言葉の間、表情の間、距離感の間。何を言おうと間が長い。
ただ、その静寂の訴えが考える時間を与えられているかのようにひとつづつしっかり受け止めながら観ることができました。
当事者だったらきっとこのお父さん、ちょっと苛立つかも。笑
本当に優しさを持ち合わせているゆえに、真意を相手に見つけ出させてくれるんだろう。

観終わって、ふとした時に想ってしまった。「ありがとう、トニ・エルドマン」
ゆき

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