にんじゃ

ありがとう、トニ・エルドマンのにんじゃのレビュー・感想・評価

4.2
おもしろかった。映画がはじまって娘役としてサンドラフラーが出てきた時はガッツポーズしました。希望の灯りで気になっていた俳優だったので。サンドラフラーはこの映画でも素晴らしい。

で、この映画はというと、まずディティールがおもしろい。仕事についてならプロジェクトの内容、状況、ポジション、同僚、部下、上司、仕事の息抜き、クライアント、クライアントの部下、下請けまで細かく描かれていた。他の映画では無駄だとされるようなシーンもここまで細かいと、違うおもしろさも出てくるし、父親が細かく今の娘を捉えようとしている気持ちと自然にリンクさせられた気もした。

父親はというと、最後に言い訳みたいなシーンがあるものの、終始愛情深く接していただけなのかなと。娘も疑問には思いながらも父親のおかしな部分ははじめから承知していた気もする。その辺の関係性が作為的な演出になり過ぎず、自然で最後まで楽しくみれた理由だと思う。
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