リアルとは何か、現実とは何かをいくつかの状況を織り込んで問いかけてくる作品。
物語は双子の兄弟を亡くしたクリスティン演じるモウリーンの喪に服している3ヶ月間のパリでの生活として描かれている。
彼女は兄弟との生前の約束のため、パリにいるのだが、そこに、心霊現象や、有名スターのパーソナル・ショッパーとしての生活の様子が描かれている。彼女の周りに起こる出来事は、人間関係も含めて仮想現実的で、アイデンティティも希薄だ。
スリルやホラー的要素も織り交ぜながら、兄弟の死から立ち直り、現実と向き合うまでを描いている。
ややオカルトチックな表現もあり、監督の意図がわからないところもあった。また、散りばめられたエピソードが回収されないので、サスペンスとして見ると物足りなさは残る。それでもそれなりに楽しめる。