だよね、気のせいだったんだ──ってならないでしょ、フツー。だったら、答えたお前は何なのだ?だから、それも気のせいってことになって…。ああ、そういうこと?▼生きていると気になり出したら、そのことが頭から離れない、ってことは誰にでもある。例えば、フラれた彼女に街で会いたくないなぁと思っていると、そういう時に限って本当に会ってしまう──。若い頃、そんなことが何度かあった。▼この広い東京で何で?って、その時は思ったけれど、それは四六時中、彼女のことを考えていたからなんだね、きっと。その証拠に彼女のことを忘れたら、街で会うこともなくなったもの。じゃあ、何で……、もうやめないさい!ってことをこの映画は言っているのだ。