ダルデンヌ兄弟とは相性がよくて(多分タイトルのお陰)これが8作品目
診療時間後に鳴らされたベルに応じなかった女医ジェニー。翌日、近くで身元不明の少女の遺体が見つかる。それは昨夜ベルを鳴らした少女だった…
名もなき少女と研修医ジュリアンの人生のわずかな断片を切りとって圧縮したかのようなオープニング。サイドストーリーも含めて、簡素さの中に濃密な時間の流れる余分なもののない世界。それ故にちょっと物足りなく感じたりもするけれど、不器用で、実直で、一見すると感情がこもっていないようにも見える彼女の景色がやたらと心に刺さる。
事件の真相へと近づいていく彼女のあとを追いかけていくドキュメンタリー映画のような装いをした手持ちカメラも好き。
優しい言葉をかけてあげることは出来ないけれど、優しいハグなら出来る