ジンロク

わたしは、ダニエル・ブレイクのジンロクのレビュー・感想・評価

4.3
これは、1980年代のサッチャー・レーガン・中曽根政権登場に象徴される「新保守主義」「新自由主義」の政治によって形成されてきた「今」を直視した問題作です。この路線を選んだ多くの国が同じような「今」をつくり出している。ケン・ローチの作品は、いつも社会の隅で誠実に不器用に生きている人々に寄り添う視点から描かれる。つらい現実をリアルに描く故に重い気持ちで鑑賞することになるのだが、鑑賞後にすごく考えさせられ、いつまでの心に残っている。だから好きです。もし、富の再分配が適切におこなわれれば、このような格差はすぐに解消できるぐらい、世界の富は偏在しているということでしょう。私たちは犬ではない。人間である。
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