巨匠ケン・ローチだけあって手堅い作りの社会派ドラマ。個人的にこの監督は愚直というか、生真面目過ぎる演出がちょっと苦手なんですけどね、ぼくは。
主演俳優の素晴らしさは言わずもがなだが、厳格なドキュメンタリータッチの演出がやはりローチ流で観ていて辛くなる。ここで○○○○が死ぬのかな…?と思ったらやっぱり死んでしまうというオチ。悲し過ぎる。
是枝裕和の『万引き家族』とも違うしポン・ジュノの『パラサイト』のようなエンタメでもない。貧困格差という問題に真正面から接近したケン・ローチならではの鋭利な視点が冴える一作。それにしても、かなり後味は悪いですが…。😔