Masa

ローサは密告されたのMasaのレビュー・感想・評価

ローサは密告された(2016年製作の映画)
4.0
フィリピンの貧困街、サリサリストア(小さな生活雑貨店)を営み慎ましも平和に暮らしている一家を悲劇が襲う。生活の足しに麻薬を販売していることを、可愛がっていた近所の少年に密告されてしまった。

一家の両親は拘置所へ、3人の子供は釈放資金を集めるため奔走する。
警察って?賄賂って?家族って?フィリピン人監督による作品だから当然なんだけど、フィリピンの生活がリアルに描かれる。善良で権力にイジメられるだけの、お涙頂戴の市民は登場しない。描かているのは、ひたすらリアリスティクなフィリピン人。陽気で甘くて大好きな家族のためならなんでもする。

役者さん、演技が上手すぎます。
そして、カメラが透明になったような映像。つまり、映像は作り物って意識をさせない程のカメラワーク。これは、ドキュメンタリーです、と言い切りたいほど、リアル。
大統領は麻薬戦争で超法規的殺人を繰り返していると国際的にも非難されているけど、映画中に政治の話は一切なし。これも計算された演出だったり?
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