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ローサは密告されたのRYUPのレビュー・感想・評価

ローサは密告された(2016年製作の映画)
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正と負のエネルギーを持ち合わせる作品。

光と雨。
SF映画のワンシーンの様なマニラのスラム街の姿。
迸るその場に活きる人々の熱意や鬱屈。
生きてく為に麻薬を売り生計を立てるローサ。
本来正義である筈の警察の腐敗。
この国が抱える慢性的な負のスパイラルを前に何が善で何が悪なのか?
境界線を見出せない。

物語はフィクションだが、
通してドキュメンタリーの様な撮影と演出。
嘘、裏切り、蛮行、罪。
我々が感じる
”非日常”は彼女達にとっての”日常”
ラストにローサの頬を伝う”涙”が市井の人々の気持ちを物語る。

この日常が非日常になる日は来るのだろうか…


監督 ブリランテ・メンドーサ
CAST ジャクリン・ホセ フリオ・ディオス フェリックス・ローコー アンディ・アイゲンマン ジョマリ・アンヘレス etc

原題 『Ma' Rosa』
2016年 フィリピン 110分

http://www.bitters.co.jp/rosa/
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