しゃけ造

ラビング 愛という名前のふたりのしゃけ造のレビュー・感想・評価

3.6
米国の差別問題における、法制史上の大きなターニングポイントであったラビング判決が下されるまでの話。
裁判官の「夫婦として同居し、州の風紀と治安を乱した」「罪を認めますか?」が結構刺さった。
ラビング判決によって20世紀でも差別を続けていたディープサウスの諸州も法制を改めるようになり、黒人差別問題もある程度の解決を迎えた。
映画の中でもかかれていたように、当時の世相のうえで法に真っ向から立ち向かうのは勇気のいることで、さまざまなサポートがあったとはいえ、それを成し遂げたラビング夫妻は確かに映画化するに足る業績を残したと言える。
残念ながら、今でも心理的な黒人差別は根強く残っており、この映画が最近作られたと言うことはいまだにこのトピックが必要とされるような社会だからに他ならない。
異人種間結婚禁止法を最後に取り止めたのはアラバマ州2000年と、とても最近のことである。
映画的には自分から突っ込んでいかないようなジャンルだったので面白かった。