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ラビング 愛という名前のふたりの39のネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

今となってはなかなかの事件だと思うんだけど、淡々と静かに進む物語だった。

登場人物のほとんどが感情を抑え込むタイプで、あまりセリフは多くないんだけど、それを実力派俳優たちが見事な演技でクリアしていて素晴らしい。

ジェフ・ニコルズのストーリーテリングも美しくて見入ってしまった。

愛に支えられたこの夫婦の名前が"Loving"というのがもう既にグッときますよね。そしてリチャードが早くに亡くなって、そのあとミルドレッドは誰とも再婚せずに生涯を終えたという純愛が本当に素敵で、まるでフィクションのような結末に余計グッときちゃって大変。

ほわって現れて去っていったマイケル・シャノンの味もよかったが、リチャードのお母さんの存在がなんともいえない。異人種間の結婚に思うことはあれど、息子と恋人のことを思って何も言わずに支える無口な母……、あんな母親になりたいものです。
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