カナイ

お嬢さんのカナイのネタバレレビュー・内容・結末

お嬢さん(2016年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

(後日、書き直すと思うけれど、忘れないよう、鑑賞後に勢いでふせったーに投下した感想の転記)

伯爵の策略に乗った(フリをした)2人。屋敷を出る前に、秀子がスッキを叔父の蔵書室に連れて行き本を見せその内容に(仕打ちに)スッキが怒って本を破り踏みつけ傷つけぶちまけ汚し破壊するあたりで私の涙腺がぶち壊れ。そして嬉しかった。
とても、まっとうな作品だと思う。
そっからズンズン歩いて、段差を乗り越え、川へと。ああ、スッキは肩を怒らせ歩く、伯爵が秀子の肌に触れたあの時も怒って足を踏みならし歩いていた。
秀子の、愛しいスッキ、私の人生の破壊者、救世主、ってモノローグがもう素敵すぎて。ゲボ泣いた。
スッキと出会って、美しい人形のような秀子の頬が色づく様、目が潤み、体温が上がっていくさま、あと伯爵との初夜(と見せかけてのスッキとの夜)のあの気高さ。
観てて自分のなかの火(男への、女の怒り的な...)がメラメラしてたんですけども、それとスッキと秀子に、行け、そのまま行けーー!っていうのとで、心の中のボルテージが途中からなんかもう振り切れてました。......ああもう最高だった。
あとラストのほうもユーモアがあってフフってなった。ハジョッシたいへんな目にあってたけど、気絶したら起きたらズボンはいてなくて靴下だけだったあたりからかわいかった。拷問されてもかわいい(鬼かよ)

あんまり情報入れないようにしてたので、一部の終わりでえっ!?そうなんやられた!ってすっかり騙されてた。そこらへんも気持ちよかった。

怒っていい、摑み取れ、ってほんと大事よね。まっとうでないことがまかり通ってる中で生きてて、こんな近年まれに見るまっとうさをぶん投げてきてくれて、もう私今日眠れるのか分からん。まだ感想整理しきれてないけど、一つだけの言葉で表すなら、「嬉しい」です。ほんとに。まだ体のなかでもらった力が渦巻いてる。観られてよかった......
カナイ

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