メタ

お嬢さんのメタのレビュー・感想・評価

お嬢さん(2016年製作の映画)
3.3

和風で怪しいエロティックミステリー


「オールドボーイ」のパクチャヌク監督作。


・ミステリー
ミステリー映画としては、そこそこ。なんの情報もなしに見れば、画の綺麗さ、女たちの綺麗さも相まって楽しめると思う。

・設定のよさ
要素がかなり好き!ご令嬢、庶民の娘、詐欺師、イカれた金持ちおじさん。これら登場人物の存在がかなり面白いし、映画全体としての雰囲気がかなり好み。日本的な要素もあるし、怪奇で豪華でエロい。屋敷の豪華さや庭にある桜の木、これら環境も、雰囲気の怪しさを増幅させる。そして、「死」の香りも漂う。さらに、古書がたくさんある空間もいい。そこで行われる金持ちのいかがわしい道楽はシュールでかなり変態的だ。ほんとに変態でゲスいおじさまたち。そのぶん、後半にて、本、つまり伯父の縛りをズタズタにするシーンは印象的だった。

・2人の美女
お嬢さんと次女、この主要な2人がとても綺麗だった。お互いに騙すつもりだったのが、どんどん惹かれていく。家柄や環境に縛られていた2人が、自由を目指していく。詐欺師な男も、後半になるにつれて私はけっこう好きになっていたのだが、結果的にかわいそうだった。1人の男の欲じゃ、自由の味を知った2人の女には勝てなかったのだろう。

・日本語
頑張って日本語で話してくれるのだけれど、私たち日本人にとっては聞き取りづらい。日本語で卑猥な言葉や、罵声をちゃんと言ってくれるのは良かった。監督のこだわりが感じられた。
メタ

メタ