あきらむ

お嬢さんのあきらむのレビュー・感想・評価

お嬢さん(2016年製作の映画)
4.1
至高のレズ映画とはこのこと。

ちんけな日本語の発音など
最初こそ気になったが
どうでもよくなった。
それほど世界観が確立されている。

貧しい女が金持ちの美人婦人からいろいろふんだくってやろうと泥棒仲間と組んでメイドとなるが、いろいろあって婦人と良い仲になる話。
婦人がいったいどんな人物なのか後半にどっぷり描かれるがこれが闇が深い。闇が深すぎて貧乏生活などかわいく思える。男も世界もみんな激しく毒々しく描かれていて、シンプルにしねっと思える良さ。
この不憫同士がもう、猛烈な勢いで世界に抵抗する。愛の力か共感の力か世界への恨みを共鳴してか、破竹の勢いで見ていて清清しい。
不憫レズがここに極まり、竜のごとき力強さで天国へ至る。官能を狙いすぎて、笑えもするラストもまたよい。