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お嬢さんのMypageのレビュー・感想・評価

お嬢さん(2016年製作の映画)
3.7
いい話…

途中設定がよくわからなくなったけど、ようするに“変態をころす”話なのねーと理解。

一部終わったときにはどうなることか不安になったけど。

一部・二部とあって、ミステリー、サスペンスというより、なるほどそっちの方向へいくんだと。ふつうにいい話だった。ミステリーのどんでん返しや伏線回収の気持ちよさというよりは人間性への問題提起みたいなもののほうが強調されたストーリー構成だった。火事の描写とか再開の描写はわりと流していたし。

演出的なおもしろさはそんなに感じなかったけど、お嬢の強さがよかった。。あのシーンは本当に意味のあるものだったし、カッコいい、胸に迫るシーンだった。『ムーンライト』の最後くらい意味のあるものだと思う。

どこに”本当”が設定されているか、というのがフィクションを読み解く一つの鍵。ではあるんだけど、ミステリーなのでいろいろと順序が入れ替わっているのがおもしろい。

「男は変態と紙一重である」ということと「女はいつもナイフを隠し持ってる」ということはかなり真実に迫っていることだなぁと。それがうまく表現されてる。

類似する映画とはいえないけど、あえて『アデル』と比較するなら、同様のシーンについて、『アデル』は美しく(絵画的に)撮っていたけど、『お嬢さん』は気持ち良く(感覚的に)撮っているなと感じた。
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