福福吉吉

窓の福福吉吉のレビュー・感想・評価

(1949年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
少年のトミーは普段から嘘をついており、両親から強く注意されていた。ある暑い日の夜、涼しい非常階段で寝ようとしたトミーは偶然、上の階に住むケラーソン夫妻が人を殺害するシーンを目撃する。トミーはそれを両親に訴えるも、信じてもらえず...。

◆感想◆
嘘つき少年が犯罪を目撃しても信じてもらえず、犯人から命を狙われるストーリーとなっており、現在ではオーソドックスなものと感じるものの、主人公の少年役のボビー・ドリスコールの生き生きとした演技が少年の心情を見事に伝えきっていて、最後までハラハラドキドキが楽しめる作品となっていました。

少年トミーは父のエド、母のメアリーの一人息子として愛されていましたが、トミーの嘘が原因で家を追い出される寸前になってしまったことから、トミーに強く注意します。両親の注意の仕方はトミーを話して理解させるという真っ当なものだったことからも両親の愛情の深さを感じました。

トミーは非常階段で寝ようとして上の階に住むケラーソン夫妻の犯行を目撃してしまい、両親に訴えるのですが、近隣の住人の犯罪というあまりにも人聞きの悪い内容だったこともあって、信じてもらえません。トミーの怯える様子が非常にリアルで、必死にケラーソン夫妻から逃げようとする姿は彼の心情が強く伝わってきました。

また、トミーが警察にも知らせたことでケラーソン夫妻もトミーが犯行を目撃したことを知って、トミーを狙い始めます。どんどん行き場がなくなり、困窮するトミーの表情も良かったです。

主演の少年の演技がとても良くて、古い作品ながら最後までしっかり楽しめる良い作品だったと思います。

鑑賞日:2025年3月24日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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