リラリオ

シエラネバダのリラリオのレビュー・感想・評価

シエラネバダ(2016年製作の映画)
4.5
亡くなった一家の主の法要のために集まった親族。しかし予期せぬトラブルが多発し…狭いアパートの一室はカオスと化す。

父親の法要のため実家へ向かう医師のラリー。その車内は、ただならぬ空気が漂っていた。
理由は…ラリーが用意した娘の学芸会の衣装が他の子と丸被りしたからだ。
ブチ切れる妻。「衣装、被っとるがな!」「何か問題でも?」「大アリだわ!農民の娘と同じ衣装だなんて!」
よりによって娘が大嫌いなクラスメイトとドレスが被ってしまう…。

劇はダンスメイン、白雪姫がオーロラ姫やムーラン、ベルと出会うペラペラな内容のお話。
「白雪姫のドレスなのに何でオーロラ姫のドレス買ってくんだよ!」→「…赤紫色のドレス、白雪姫っぽいと思ったんだが…」→「白雪姫は黄色よ!」→「グリム兄弟はドレスの色指定してんのか?それってディズニー趣味じゃね?だいたいディズニーは原作無視して漫画チックなんだよ!」ディズニーを軽くディスり反撃するラリー…。

何だかんだでドレス論争は終了→旅行の計画→「タイ」で意見一致→自宅の冷蔵庫、空っぽ話からカルフールへ買い出し行く行かないプチ論争勃発→ゴタゴタしながら、実家に到着。

実家の狭いアパートでは、女たちが料理を準備し、男たちはタバコを吸い、酒を飲み談笑していた。
「知ってる?カラシニコフって至近距離からぶっ放すと脳飛び散らないらしいよ!」到着早々、物騒な話に付き合わされるラリー→「ほれ!カラシニコフ銃の処刑動画!」動画見せられる→「…お、おう」→話題はリバティ号事件に→「?」→「知らねぇの?ググれよ!」→そして11にまつわる陰謀論→熱く語るググれよ男→「知識…全部ネットかよwww」失笑するラリー。
隣ではトムヤンクン・トムカーガイ赤白論争が勃発。

エクササイズバイクを巡り、母と口論→料理出来上がるが神父来ねぇ…→神父の遅刻をいいことに、カルフールへ買い出しに行ってしまう妻→リビングでは、男たちが9・11の陰謀説で熱い討論→キッチンでは、遅刻神父をバカ呼ばわりした叔母に妹が噛み付く。そしてなぜかチャウシェスク時代や革命後のルーマニア社会についての論争に発展する…。

あちこちで口論→泥酔ギャル乱入で一悶着→やっと神父到着→礼拝始まる→先程のファイティングモードは何処へやら…しんみり→礼拝終了。
陰謀説延長戦始まる→遅刻神父の説教タイム→「神の御恵みを!」→神父が帰り、秒でディスる叔母「つぅかぁ…何なん?今の話…マジ意味不」→席順でひと揉め→ボルシチとショルバの違い→招かざる厄介者じじいの登場→早速場をかき乱し、ぐっちゃぐちゃに…
興奮し、倒れる叔母…
外ではカルフール買い出し妻がご近所さんと駐車スペースを巡り大バトル…
トラブルに継ぐトラブル…
しめやかな情調とはあまりにかけ離れたカオスな法要に…。

故人を偲ぶ大切な集まりがとんでもないことに 笑
シュールで面白かったんだが…173分は長~い!そして登場人物が多すぎ 笑
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