ある日、妻がバスルームにいるところを侵入者によって襲われてしまったある夫婦。
イスラム教における「女性は自分の美を親族以外の男性に見せない」という教えがあることで、事件を表に出したくないと考える妻と、反対に犯人をなんとか捜し出したいと考える夫。
宗教上の理由で日常生活においても男女間で求められることに大きな違いがあるイランですが、男女格差や差別をなくそうとしている現代の世界基準とのズレを、イスラム教を信仰する夫婦間における感情のズレとシンクロさせて問題提起しています。
宗教は信仰の自由というものがあるのでアンタッチャブルなところがありますが、日本人からすればなにかと不自由そうに感じてしまうところもあります。
安倍元首相の殺害犯の動機が、親が入信した宗教のせいだと報道されていたり、ここ日本においての宗教はあまり良いイメージをなかなか持ちにくいところもありますが、それでも世界基準では信仰は個人の自由ですし、他人や身内に害を与えない前提での信仰は尊重するべきなのだと思います。
