のこ

セールスマンののこのレビュー・感想・評価

セールスマン(2016年製作の映画)
4.5
小さな劇団に所属する夫婦((シャハブ・ホセイニ、タラネ・アリドゥスティ)はアーサーミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演していた。
ある日、引っ越したばかりの自宅で 教師でもある夫が不在中に妻が浴室で何者かに襲われ 目や額 顔に怪我をする。
妻は警察に届けるのを嫌がり 夫は必死に犯人捜しをしながら心の中では妻を責め続けている!
引っ越した家は以前娼婦が住んでいた。まだ荷物が残っている。お客が訪ねてくる可能性もあるのに友達はその家をその夫婦に貸した。それが正しい選択だったかどうか~?
引っ越した家はあちこちひびがあり 亀裂が
この夫婦間にもこの家屋のように、お互いの気持ちにズレが生じて
夫は何が何でも犯人を突き止め 犯人に償う道を!
妻は被害者であるが 重い病気を背負っていた犯人を許したい気持ちになりつつ~
重病の犯人は愛する妻 娘~家族の為にすべてを失いたくなく~自分の欲望で人を傷つけ 利己的な感情で逃げて行こうとする(病気だからと言って許されるものではない!)
劇中で演じる「セールスマンの死」~
すべてを失う老セールスマンと家族の悲劇を現実お互いにかみ合わない 心が一致しない夫婦が演じる! 
切なさよりも深い悲しみが残る作品。
のこ

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