僕はこの映画を観終わったとき、妻が積極姿勢でないにも関わらず、夫がそれでは自分の気持ちが収まらないとばかりになんとしてでも一定のケジメをつけようとするのを見て、この夫は妻の事を自分の所有物の様に思っていると見なされても仕方がないなと思いました。
しかし、その捉え方は随分極端過ぎかも知れなくて、逆に今回起きた重大な被害に対して消極的姿勢をとると「なぜ私の夫は、無関心なのか」と思われる可能性が高く、結局どうするのが正しいとも言えず、「夫婦が克服するのが難しい程の理不尽な不幸に遭遇するが、2人でそれを乗り越えていく事が出来るのか」という要素があるのだと思っておくしかないという事になります。
最終的にこの夫婦は乗り越えていく事が出来ないのではないかという不安を観ている者たちは抱きますが、今後の行く末は誰にもわかりません。
もし、僕が妻の立場なら、理由はどうあれ誰であれその処遇の結果死亡者を出してしまった事を重くみます。今後一緒に生きてたらパートナーの短慮により、再度自分にとって大切な誰か又はさほど大切ではない誰かを死亡させてしまう事態を引き起こす可能性を感じてしまいましたから。
しかし、結局お互いにとってずっと一緒にいたい気持ちが強ければ、以前の状態に戻れるかもしれなく、2人がダメになる可能性も問題なくなる可能性もどちらも確率は充分ある様に思います。
重要なのは、観た我々が皆彼らがうまくいくかを心配している、そうさせるだけこの作品がみどころのあるものだという事だと思います。