DJりん

セールスマンのDJりんのレビュー・感想・評価

セールスマン(2016年製作の映画)
3.0
後味の悪さでは自分が知る中でトップ3に入った作品。
ことの始まりは普通にあり得そうな日々の安心が招いた不幸でそこはまあ良かったけど他があまりに残念過ぎた…
まず被害者である主人公の妻が事件を公にしたく無いからと警察に行くのを渋る気持ちは十分理解できるけれど自分に一生消えない傷をつけた相手にあまり憎しみを抱いていないというのはどう考えても無理があるし、実際にこーいった被害に遭ってしまった人達への侮辱とも取れる気がして強い憤りを覚えた。
実際もし自分がこの妻の立場だったらと考えるとどう考えても犯人を許すことなんて出来ないし絶対に殺してやると思う程の強い憎しみを感じてると思う。
それに作品とはあんま関係ない例えになっちゃうけど自分の家族とか恋人、親友等がある日突然暴行されいつも怯えて暮らす様になってしまったとしたら。
そしていざその犯人を見つけ出し真実を白日の元に晒そうとした時に犯人が全てを認め謝罪し涙ながらに許しを求めてきた。
だからと言って許せる人間がこの世界に何%いると思ってんのとこの作品の監督に聞いてみたくなる結末だったので物凄く後味が悪く強いモヤモヤが残ってしまった。
私は罪を憎んで人を憎まず等の類いの綺麗事は反吐が出るほど大っ嫌いなので作品の世界に入り込んで私が犯人を思いつく限り残虐な方法で殺してやろうかと思う程の怒りを感じた。
最後にスカッとする結末が好きな人にはまず絶対にお勧めできない作品だなと思った。
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