金春色

オリ・マキの人生で最も幸せな日の金春色のレビュー・感想・評価

4.0
主人公ボクサーの世界戦までの日々を練習、計量はもちろんスポンサーたちとの会食、写真撮影に映画撮影など雑事に駆り出されることへの葛藤やコーチへの不満、恋人への焦燥感など、いわゆるボクシング映画とは違ってドラマティックにもエンターテイメントにもせず淡々と描かれる。これはボクシング映画ではなく、何に幸せを見出すのかという普遍的な問いへの一つの答えを描いた作品だと思う。主人公が惹かれる恋人のスタンスがとても素敵。1962年という時代設定もあるのか、それともお国柄なのか素朴で長閑な雰囲気とモノクロームの映像が合っている。
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