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オリ・マキの人生で最も幸せな日のkyokoのレビュー・感想・評価

3.6
フィンランドにオリ・マキというボクシング世界チャンピオンがいたことも、1962年ヘルシンキで世界タイトル戦が行われていたことも、まったくもって知らなかったのだけど、オリマキが対戦した相手デビー・ムーアのことは「ハンズ・オブ・ストーン」で知っていた。

フライヤーのコピーには、

実在のボクサーの人間味溢れるエピソードに基づく、世界が愛したハートウォーミングラブストーリー!

ってあるのだけど、これにはちょっと首を傾げてしまう。
モノクロの味わい深さはあるけど、ハートウォーミングかしら……?

階級をむりやり変えられて、スポンサーやマスコミの前では猿まわしの猿のごとくポーズを取らされ、あげくドキュメンタリー映画のカメラがずかずかと入り込む。集中できる場所などどこにもないオリ・マキ。
片やこの一大イベントに家庭が崩壊しようともなりふり構わず奔走しているのに、とんでもないタイミングで「ボク彼女に恋しちゃった」とオリマキに打ち明けられたトレーナー(兼プロモーター?)エリス。
どちらも、男ってバカだなあ的な可愛げやおかしみよりも自分本位な印象が勝ってしまう。そのせいかラストもハッピーな気持ちになれなかった。

実を言うと、私ははじめからオリマキと彼女は恋人同士なんだと思い込んでいたため、「恋しちゃった宣言」にだいぶ混乱してしまった。あれ?そういえばなんで彼女はヘルシンキに同行してるんだっけ???


エリス役のエーロ・ミロノフは「ボーダー 二つの世界」のヴォーレを演じた人だった!
全く気づかなかった、ていうか気づけるわけがない。