ひろしせまし

ギミー・デンジャーのひろしせましのレビュー・感想・評価

ギミー・デンジャー(2016年製作の映画)
5.0
ドキュメンタリーなので、ROCKモノの映画にしてはライブパフォーマンス映像は最低限だしフルコーラスではなく途中でフェイドアウトするし、、、だけど情報量はかなり多い。読書するように映像と音を嗜む映画だと思う。予備知識なしでも楽しめるが、ネット、書籍その他に情報は転がっているので多少は予習してから観た方が断然楽しめると思うので、そうすることをオススメする。表面上のロック史に必ずしも盛り込まれていないオリジネーターとしてのストゥージズの功績が当事者の証言と時代背景とともに描かれており、それ自体歴史的価値のあるコンテンツだ。
ストゥージズは70年代当時に比べたら何倍もの評価を勝ち得ている。勝ち得ているが、それを歴史上のモニュメントとして形あるものとして残そうとする人間が今までいなかった。それを敢行したのがジム・ジャームッシュ監督であり、彼は最初で最後のチャンスを形にしてくれたと思う。今後ジャームッシュ以外の誰かが似たようなことをやろうとしてもメンバーが殆ど生存していないため不可能だろう。
ジャームッシュの功績のおかげで、ロック史においてはヴェルヴェット・アンダーグランド、ドアーズ辺りと並列に同等のポジションでストゥージズが位置づけられるはずだ。
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