ぬーたん

マリアンヌのぬーたんのレビュー・感想・評価

マリアンヌ(2016年製作の映画)
4.2
美しい作品!
監督はロバート・ゼメキス。
砂漠にパラシュートで降りる最初のシーンから好き。
主役マックスをブラッド・ピット。
マリアンヌをマリオン・コティヤール。
この2人が並んでいる画だけで、美しい。
舞台は第二次世界大戦下のモロッコ。
『カサブランカ』を思い出すし、かなり意識した作り。
マリオンの白とブルーの切り替えドレスが素敵で、明るいベージュのスーツ姿のブラピとお似合い。
2人が座るカフェには一輪挿しに黄色い花で、何ともお洒落な映像から始まる。でも、次の瞬間には・・。
砂嵐が舞う砂漠の中の車のシーンは見事だ。
パーティーの2人の衣装も素敵。その華やかさとは反対に2人が起こすこれからの展開にハラハラする。

映像がきれいだ。
衣装・景色・建物、全てにこだわって、丁寧に作られているのが分かる。
色彩も凝ってるし、鏡を使ったカメラも王道だがお洒落。
主役の2人は年齢的には多分役柄より上ではないかと思うが、若々しい。
2人の表情や仕草やセリフの間が、その時々の複雑な気持ちや愛情の深さを良く表していて、上手かった。
特に、マリアンヌの方は映像で出て来ない部分、過去のことや心の移り変わりを想像しながら観ることになる。
その強い覚悟・子供への深い愛を感じて、観ていて辛くなる。

それほど驚きの展開もないし、どこかで観たような設定にも感じるし、後半はマックスの周囲を巻き込んだ行動が行き過ぎていてイライラしたり…。とも思うが、その点を差し引いてもやっぱり面白かった。

原題は『Allied』
この裏の意味を知ってちょっと感動した。でもそれは英語でしか分からないこと。
(この意味については下記のネタバレ参照)
邦題の『マリアンヌ』これはなかなか上手い。
という事が観終われば分かる。
ただし、キャッチコピーはダサい。
涙、涙と言わんでよろしい。
と思いつつ泣きましたw

ジャケットのブラピの顔がへん。
もうちょっと良い映りのなかったのかいな~。
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